哲学者である梅原猛が中学生に仏教というものを講義したときの内容を本にまとめたもの。中学生に対して話した内容であるので、平易で読みやすい。信仰心が実は生きていくなかで大切なものということや、仏教の教えは非常に優れた教えであることが分かりやすく解説されている。仏教の教えでは、全ての人は平等であるということと、自を犠牲にして他人の利をかなえるという思想があることが語られる。最後の授業はちょうど9.11のテロの時期と重なる。社会主義と資本主義の戦いが解決した一方で、宗教を背景とした新たな戦いの時代を迎えていることと、その戦いをみるにつけて仏教がさらに好きになったといの著者の言葉には説得力がある。
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★★★★☆
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