ハビエル・バルデムが実年齢よりもかなり高齢な役を演じきったことでも話題になっている作品です。
内容は25歳のときに首の骨を折って以来26年の間、寝たきりの生活を強いられている主人公ラモンが、尊厳死を切望し周りの人々に働きかける。そして、その考えに賛同しラモンの願いをかなえるように司法に働きかける人や、自ら死を選択することに反対しラモンを励ます人などが登場する。その人々はラモンに影響をされて、自分の人生を見つめ直して行く。そして、様々な人に囲まれ、やはりハモンは死を願い続けるのか、生きる喜びを見いだすのだろうか・・・
非常に重いテーマを扱っていながらも、意外にも映画全体の雰囲気は優しく穏やかなものでした。それは、ラモンは非常に冷静で、賢く、ユーモラスな人物として描かれているせいだと思います。映画としては良くできていますが、ラモンが尊厳死を深く願っているのに、ラモンがあまりにも冷静なためにそのように思えない、つまり、なぜ尊厳死を願っているのかという点をもっと直接的に描いても良いのではないかという疑問も湧いてきました。しかし、そのようにすると、映画の雰囲気は暗く悲痛なものになるのでしょうから、見たことを後悔するものになっていたでしょう。ですから、きっとこのままが良いのでしょう。
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★★★★☆
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